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人間の体に必要な塩分量と厚労省が推奨する一日の食塩摂取量を紹介しています。

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塩と体のはなしインデックス > 人間の体に必要な塩分量

人間の体に必要な塩分量

体内に必要な塩分量

体内の水分量グラフ塩のイメージ人体の塩分濃度は人体の水分量の約0.85%といわれています。
人間(成人の場合)は、体重の約60%は水分(※1)なので、 体重60Kgの成人なら、体内に必要な塩分量は以下のように計算できます(単純計算ですが・・)。

★たとえば 体重60kgの成人の場合
     水分量(体重の約60%)=36kg     体内の塩分量(水分量×塩分濃度)=306g


一日の食塩摂取量について

★健康な成人の場合の一日の食塩摂取量:
  男性 : 7.5g未満  女性 : 6.5g未満
 (厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年度版」の目標量)

★高血圧の治療を要する人:
  6g以下  (高血圧治療ガイドライン2014年版より)

★腎臓疾患者の場合:3~6g以内
 (厚生労働省 慢性腎臓病(CKD)PDF資料より)

ちなみに、世界保健機関(WHO)世界の人の減塩目標は、5 gです。
1日の食塩摂取量の目標値


体に必要な塩分量には排出と摂取のバランスが大事

排出と摂取のバランス日常生活で必要な塩分量は、IN(摂取量)とOUT(排出量)の関係で決まります。 上で述べた食塩摂取量を目安として、一日の摂取量を調節する事は大切ですが、摂取量だけではなく、食塩の排出量を意識することも大切です。



★汗の量にも注意!

汗をかく女性食塩は、汗や便、尿によって体外へ排出されます。汗や便に含まれる食塩は、全食塩排出量の2~5%で、残りは尿から排出されるといわれています。 スポーツをしている人や、汗をかく事の多い仕事をしている人にとっては、水分補給はもちろん、塩分補給も重要です。
汗の成分は、その99%が水ですが、残り0.05%が塩分、その他鉄分や乳酸、カリウムなどが含まれています。この割合は汗をかき始めたときの割合で、その後徐々に水分の割合が減っていき、塩分においては約10倍程(0.5%)まで濃縮されてしまいます。
つまり、大量に汗をかくと、その分塩分も排出されるため、体内の塩分濃度は下がってしまいます。正常な体内機能を維持するには塩分も意識して補給する事が大切です。


海外の食塩摂取量

日本では、食塩の過剰摂取が高血圧の一因となっていることを理由に、食塩摂取量と高血圧罹患率との研究データ等をもとにして、一日の塩分摂取量の目安を設定しているようです。
諸外国の研究データでは、血圧値と食塩摂取量または食塩排泄量との関係をまとめた結果、年齢とともに血圧値が上昇しない社会のうち、最も食塩摂取量が高い集団では、一日の食塩摂取量が約3g~5gでした。 また、高血圧の頻度と24時間蓄えた尿中のナトリウム排泄量との関連をまとめた研究では、高血圧患者がいないグループで最も高い食塩摂取量は1日約3gでした。
そして、血圧を上昇させる食塩摂取量の平均値は一日約3g~5gまでとする研究データもあります。
その他の研究データやレビューを元に、欧米諸国やWHOでは一日の食塩摂取量を5g以下にするよう勧告しています。

日本の場合、昔から醤油や味噌などの食塩系調味料を使用しているため、諸外国の食塩摂取量5g/日を日本で適用するには難しいこともありますが、生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底を図るため、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年度版」では1日の食塩摂取の目安を男性は7.5g以下、女性は6.5g以下と定めました。
上記のような食塩摂取量目安は、あくまで文明社会での目安と考える事ができます。 世界には、一日1g程度の塩分摂取で、高血圧症もなく、年をとっても血圧が上がることがない民族もいることが分かっています。



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